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teraのおとぼけ日記

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2009年 01月 23日

「ありふれた奇跡」観ています!

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私が久しぶりに日本のドラマ「ありふれた奇跡」を観たいと思ったのは
12年ぶりに山田太一さんが連続ドラマの脚本を手がけたことです。
昔、山田太一さん脚本の「男たちの旅路」「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」が
大好きで、いつも、心の奥に響いてきて、とても印象深かった作品です。
そして、もう一つ、加瀬亮という俳優の演技が観てみたいと思ったこと…初めてのテレビ
出演だそうで、映画「それでもボクはやってない」など沢山の映画に出演しているとのこと。
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とある日の夕方、駅のホームに立っている中年男(陣内孝則)。
たまたま、その場に居合わせた男(加瀬亮)と女(仲間由紀恵)は、その中年男が列車に
飛び込もうとしていると感じ、とっさに突き飛ばします。
しかし、中年男は死ぬつもりなどまったくなかったと言いはります。
ここからドラマが始ります。
自殺を止めた藤本から、二人は同じ自殺の経験があるのではないかと問われます。
最初はどうして、自殺しようとしているのが分かったのだろうと思いましたが
この一言で、その意味が解けました。
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昨日の3話で、翔太が加奈にようやく、何故自殺をしようとしたかを語ります。
「初めて就職した会社で、課長からひざまつかされ、とことん侮辱され、無能だ、
くずだと言われた。でもその通りだからしょうがない。
まいったのは、自分。おびえた犬みたいだった。おどおど卑屈で、何言われても
きれない。怒れない。帰っていく課長に“お疲れ様でした”なんてすがりつきそうで...」
自分の全てを否定され、無能呼ばわりされたら、人は卑屈になって
何の抵抗も出来ずにいると思います。
そして、そんな自分の姿を見るのは、もっと苦しい事だと思います。
だから、翔太の気持ちが痛いほど分かって、ただただ、涙が溢れてきます。
また、翔太になりきった加瀬亮くんの繊細な演技、すごかったし、心の叫びが
観る者に、深く伝わってくる素晴しい演技でした。
ドラマそのものは、日常の平凡な日々で、ドラマチックに描かれているわけでもなく
一見普通に見えても、人それぞれ、心に傷を負いながら、苦しみながら、黙々と
生きている姿を、セリフの言い回しや、言葉の力で人の心にしっかりと伝わってくるドラマ
だと思います。
孤独で不器用にしか生きられない翔太や加奈の関係も、見守り続けたいと思います。
やっぱり、山田太一さんの脚本は、いいですね~。
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エンディングに流れてくるエンヤの「ありふれた奇跡」は、言葉では言い表せない感情が
溢れてきて、なぜか毎回、涙が溢れてきます。
たまたま、ドラマと関係なく、いい曲だと思ってダウンロードしていたのがこの曲でした。
エンヤの声が、人の心を癒してくれるのでしょうね。
加奈は、まだ自殺しようとしたことを「まだ、話せない」と言っています。
藤本(陣内孝則)も二人に絡んできそうです。
陣内孝則さんは、この役のために10㎏も痩せたそうです。
脇役の俳優さんも、ベテランで、演技が上手な人たちばかりなので、ドラマの展開が
とても楽しみです。
山田太一さんの脚本は演じる人には、難しいと思いますが、加瀬亮くんと仲間由紀恵ちゃんの
演技力は素晴しいので、これからも大いに期待して観ていきたいと思います。

by majintera2424 | 2009-01-23 22:44 | ありふれた奇跡


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